まほろば 奈良教会長コラム

8月度 実践目標

2012.8.1

「大らかに 人と和らぎ親しめる人間をめざして 精進させて頂きましょう」

 今月の会長法話のテーマは「足し算・掛け算の人間関係」です。

 明るく優しく温かい太陽のような人、大らかでどんな人とも和(やわ)らぎ親(した)しめる人、そんな人になれたら、どんなに人生が豊かで楽しくなるでしょうね。

 すべてのものごとは縁によって起こる、と教えていただきますが、どのような縁によって、そんな人になれるんでしょうか?

 会長先生は、次のように教えてくださっています。

 ・自分と気の合う人や、自分に都合のいい人とつき合うことは、必ずしも自分を豊かにするとはいえないようです。

  ・いろいろな縁のあり方を見ると、自分とは異なる者と縁を結ぶことが、より発展性や創造性に富むことになり、そこに人生の妙味があるといえます。

・自分の足を引っ張るような相手も排除することなく受入れていくことによって、人生の可能性が大きくなるということです。

  自分とは異なる人を受け入れ、お互いに持ち味を発揮しあうために大切なことがいくつかありそうです。

  一つめは、自己を確立すること。その基本となるのは自分を尊べる人になること。

  二つめは、誠実に、正直に、ことに当たる姿勢を貫(つらぬ)くこと。

  三つ目は、相手との違いを認めること。相違を向上の糧(かて)に転換すること。

 ・こうした姿勢の根底となるのは、「天地同根・万物一体」という大らかな心です。

  この一点をしっかり肝に据えて触れ合うことができればよいのだと思います。

 

 ・マイナスにしか思えない人間関係であっても、「一天四海・皆帰妙法」(いってんし       かい かいきみょうほう)と大らかにご縁をかみしめると、その人との出会いが人生を豊かに彩(いろど)る宝ものに変わることでしょう。

 人と人との関係でも、結び合う縁によって、双方にプラスとなる足し算の関係、相乗効果を生む掛け算の関係、引き算のようなマイナスの関係が生まれるように思いますが、結局は、縁そのものでプラス・マイナスが決まるのではなく、縁をプラスにするのもマイナスにするのも、受けとる人間の「受けとり方しだい」だと教えてくださっているように思うのです。

 それが、目の前の人を「×」(バツ)にして不都合な人と見るのではなく、その出会いの中にこそ、「○」(マル)・有り難いこと・喜びを見出し、口に出していく修行です。

 今月は、大らかに人と和らぎ親しめる人間をめざして精進させて頂きましょう。