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まほろば 奈良教会長コラム

平成三十一年二月度実践目標

2019.2.1

「すべては一つ」で思いやりの心を発揮しよう!~徳分は、心の財産~」

 

日々ありがとうございます。平成最後の歳も明け、皆さま方におかれましては如何お過ごしでしょうか?私は、年始のご挨拶を奈良教会の代表として各支部の地域でお世話になっております神社さまや寺院さまへ正式参拝をさせていただくお手配を頂戴しました。先ずもって、お参りさせていただきました、橿原神宮さま、当麻寺さま、春日大社さま、大神神社さま、吉野神宮さま、廣瀬神社さま(参拝日程順)貴重な御出会いをさせていただき誠にありがとうございました。 また、正式参拝のような貴重な御出会いの機会を得ることが出来ましたのも、奈良教会の礎を築いてくださいました先達の方々のお陰さまであり、多くのコツコツと積み上げてくださいましたご尽力の賜物であることに改めて感謝申し上げます。

 

さて、佼成二月号にて会長先生より『人を思いやる「心の習慣」』と題してご指導を頂戴しました。冒頭、会長先生より、「街なかで困っている様子の人を見かけたとき、皆さんはどうされるでしょうか。」と問いかけてくださいました。その瞬間、ある会員さんのお話を思い浮かべました。その方曰く、「周囲の方々に、人柄のいい人だと言われていたそうですが(更なる向上心が素晴らしいですね)、だけれども、どうしても、腹を立ててしまう事が有る」ことが悩みなのだというその内容は、公共交通機関などにある【優先席】に、お元気そうな方が座っている姿を見ると、どうしても腹が立つとの事でした。でも、【優先席】に座っている方に勇気を出して、必要な方に座席の融通をお願いすると、皆さん快く席を譲ってくださるという経験もお持ちなのですが、座っている方を見るとヤッパリ腹が立つのだと、お話しくださいました。

 

実際は悩みごとのお話しでしたが、よくよくお話を伺うと、必ず自分の座っている席を譲り、席が無くてもお困りの方のため働きかけておられる行動を鑑みると、こういう方が、困っている方にどんな時でも、そばに駆け寄って声掛けされる方なのだろうと思うと、そうゆう会員さんが居られることに、とても有り難い気持ちになりました。

 

会長先生の教えてくださっている、菩薩(広く世の中の人びとを救おうという心をもって修行している人たち)、のように思いやりの心を奮い立たせて『苦しみから救い出そう』という決心をすでにお持ちの方だと感じました。その後その方は、見事に自身の心のあり方に立ち返られ、ご自身の悩みの原因として、欲得ずくの心を超えていくためのご修行に入られたのでした。

 

先述の会員さんのお話しを踏まえ、悩みにも徳分があり、その徳分によってなかなか損得勘定を捨てることが出来ない私たちでも悩みを超えてゆくことの証しとして、自然と行動にあらわすことが出来るようになるのだと教えていただきました。更にこの、欲得ずくの私を超えることを繰り返していくことが、なにごとも、「すべては一つ」という見方になれることになり、意識しなくても行動が“思いやり「心の習慣」”に通じていくのだと受け止めさせていただきました。

 

日々、私も人に席をゆずることを実行しようと決意していますが、断られることもあって出来ない時もあります。しかし、少しでも思いやりの行動が出来る自分づくりを諦めず、引き続きこだわって、損得の価値観から脱却し、コツコツと心の財産を膨らませ、私の掛ける言葉や行動の、全てが思いやりの心の発現となることを改めて目標としたいものです。

 

最後に、厳しい寒の修行を共に乗り越え、努力に裏打ちされた自信を持って、節の変わりを迎え【己(つちのと)亥(い)八白土星】〈スタート〉〈出発〉、という運気の年でもある八十一周年を皆さまと供に元気に修行精進して参りたいと存じます。

合 掌

奈良教会長 中村 浩士