まほろば 奈良教会長コラム

平成28年3月度実践目標

2016.3.1

平成28年3月度実践目標

 創立の月を機して、サンガとともに 大いなる

一つのいのちのはたらき(縁起)を 実感し     

伝えよう!家庭成仏の姿を

 

創立の月を迎えました。創立の意義を深く認識し、精進をお誓いしたいと思います。

今月の会長先生のテーマは悪いことはしないです。

会長先生は、つぎのようにご指導くださっています。

 

・私たちは、子どものころから、たいてい悪いことをしてはいけませんと教えられています。では、なぜ悪いことをしてはいけないのでしょうか。また、そもそも悪いこととは、どのようなことをさすのでしょう。

 法句経に悪を行えばあとで悔いるという言葉があります。悪いことをしないのは、悔いのない日々を送るためだというのです「なんだ、そんな理由か」と思う人がいるかもしれませんが、悔いのない日々とは、心がいつも晴れ晴れとして楽しく、充実した毎日をすごすということです。これ以上の幸せがほかにあるでしょうか。

 ある方は、生命の発展に順うものが善で、生命の本流に逆行するものが悪だといいます。これはつまり、真理・法にそった言行が善であり、自他の命の尊厳を軽んじる言行が悪であるということになるでしょう。釈尊が自分を愛しい者と知るなら、自分を悪と結びつけてはならないというのも、命の尊さを自覚することが悪をなさない根幹となるからです。

そのように見ると、仏教で説く十悪は、いずれも自他の命の尊厳を損なう行為といえます。悔いなく生きるには悪いことをしない~これは、まさに人生の鉄則といえましょう。

 一方で、慈雲尊者は十善これ菩薩の道場なりといっています。この十悪を犯さないところに私たちの学道仏道を学び修行するがあり、それが人となる道だというのです。

 

・悪いことをしないというと、仏教の思想を要約したとされる七仏通戒偈が思い起こされます。その最初にある諸悪莫作」は、多くの場合「諸悪をなすことなかれ」と命令形で読まれます。ところが道元禅師は、仏道を歩み、自他の命の尊さを自覚して生きると、おのずから悪いことはしないとの意味で、「悪をなすことがない」と読むのです。つまり「諸悪

莫作」の一句は、「悪いことをしてはならない」との戒めというより、「自他の命の尊厳に気づけば、善いことをする」という、私たちの本性を示す一句といえるのです。

仏さまの教えに結縁し、人として大事なことに気づけたからこそ、悪をなさないですむ~~

その安らぎを思わずにはいられません。

 最後にもう一つ、釈尊の言葉を紹介しましょう。

ある行為をして後悔せず、うれしく喜べたなら、その行ないは善い

~~日々を明るく、楽しくすごしてまいりましょう。